PDCAとは?考え方と活用の仕方
前回は「費用対効果」と「投資対効果」についてお伝え致しました。どちらも、施策に対してかけたコストは適切であったかを考えるための指標でしたね。それに引き続き今回は、施策全体の良し悪しを図り、改善につなげるための考え方「PDCAサイクル」について解説します。
PDCAとは何か
PDCAとは、Plan(計画)/Do(実行)/Check(評価)/Action(改善)の頭文字を取ったもので、 継続的な品質管理などに用いられるマネジメントの考え方です。
事業や施策などに当てはめてイメージすると、計画から改善までの流れを1つの周期・サイクルとして考え、これをまた計画から繰り返すことを、”PDCAサイクル”と呼びます。汎用性があることから、ビジネスシーンやスポーツなど様々なものに活用されています。
PDCAサイクルのメリットとデメリット
<メリット>やるべきこと・タスクが明確になる
あらかじめ目標設定から実行方法までといった、全体の設計をしてから行動に移すことで、以下のような効果測定ができます。また、PDCAを設計する際に数字を使うと、設定した目標値に対して、実行できた値を比較し、定量的に(数字で)良し悪しを図ることもできます。
・目標は達成できたか
・どんな行動が良い結果につながったか/なぜ達成できたか
・どんな行動が足を引っ張ってしまったか/なぜ達成できなかったか
・どこを改善したらよいか
⇒やるべきことが明確になる
<デメリット>革新的なアイディアを取り入れにくい
PDCAサイクルを採用するにあたりデメリットに繋がってしまう懸念点があります。それは、PDCAサイクルを回すことだけが目的になってしまうことです。その場合、立てた目標に対して、その計画通りに実行・評価・改善を繰り返していく(少しずつ改善していく)ため、大きな変化や今までとは異なる革新的なアイディアを、いきなり取り入れるのが難しいとも言われています。
Plan(計画)
目標設定をして行動計画を立てる
「5W2Hのフレームワーク」を少し入れ替えると詳細を追いやすくなります。
例えば、飲食店での考え方には以下のようなものが当てはまるのではないでしょうか。
・【なぜ】 客単価を上げるために
・【いつまでに】 〇か月間内で
・【いくらで】 予算〇万円内で
・【誰が】 従業員〇人が
・【どこで】 〇〇店舗で
・【何を】 経営観点からの業務と、営業中の業務を
・【どのように】 メニューの価格変更と、回転率を重視したフローの組み立てを考える
このように、大きな目標一つを追うのではなく、それに付随する必要なタスクの詳細を決めることで、より明確に行動し、良し悪しの判断ができます。
デメリットでも紹介しましたが、”PDCAを回すことだけが目的”になってしまうのを回避するために、期限を設定すると効果測定もしやすくなります。
Do(実行)
「Plan」で立てた行動計画を実行する
ここでのポイントは、以下です。
・計画通りに遂行する
→初めに設定した目標通りに動き、その行動設定が正しかったのか、改善する必要があるのかを判断する材料を集める段階になるため、計画通りに遂行することが正しい情報を得るために必要不可欠です。
・必ず行動に対しての履歴を残し、管理する
→上記でも述べたように、良し悪しを図る情報をなるべく多く詳細に残す必要があります。
Check(評価)
「Plan」で立てた行動計画に沿って行動ができたかを、評価し分析する
ここで、”計画通りに遂行する”の結果を判断することができます。計画通りに遂行し結果が伴った場合、その計画は良いものだったと判断することができ、結果が伴わなかった場合は、次の回の行動計画を立てる際のヒントになります。ここで重要なのが、具体的な良し悪しを図る為に評価に数字を用いることで、定量的な判断ができます。
Action(改善)
「Check」での評価結果をもとに、継続すべき行動と改善すべき行動を検討する
評価の段階で判明した”問題があること”を改善していくための策を考えるのがここでの行動となります。
PDCAサイクルの基本的な考え方は、少しずつ改善を重ねていき目標を達成することです。計画自体大幅に変更するのではなく、よかった点を活かし続けるために、悪かった点をどのように改善していくかと考えると、設定した目標に対して少しずつ近づいていけるのではないでしょうか。
PDCAサイクルをうまく回すには?
PDCAで最も大事なことは、明確な目標設定
しかし、この目標設定と、実際に行動計画に沿って動く人の認識がずれてしまう可能性もあり得ます。そのため、明確な目標設定の際、実現可能なことなのか、もっとこうしてほしいなどといった現場の声を拾い上げることで、計画する人と現場の人でのギャップが小さくなるのではないでしょうか。
外部環境を意識する
設定した目標に対しての結果を基に、軌道に乗せることができても、注意して経過観察していく必要があります。その理由として、会社や対象の事業を取り巻く環境が変わる可能性があるからです。こうした場合には、PDCAを再度調整していく必要があるということも言えるでしょう。
おわりに
いかがでしたか?
今回は、マネジメント的な考え方の一つ「PDCAサイクル」についてお伝え致しました。継続的な品質管理をしていくうえで汎用性の高い考え方なので、様々なシーンで活用できるのではないでしょうか。
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