紙の厚さで価格もイメージも大違い!
紙の厚さについて
紙の厚さはさまざまです。普段、紙の厚さを意識して用いることは少ないかもしれませんが、チラシ印刷のように印刷枚数が多くなると、厚さの違いで価格に大きな違いが生じます。
もちろん、価格を重視して薄い用紙を使えば良いというものではありません。紙の厚みによって、チラシが与える印象も異なってきます。厚みのない紙で、高級感を出すのは困難な場合もあります。
目的や用途に応じた紙の厚さを選択することも、チラシの作成において大切なことなのです。
紙の厚さ(連量)を表す単位「kg」
イイチラシの中にも「コート53k」などと記載がありますが、これは「コート紙53kg」のことです。紙の厚さを示す単位として、「kg」が用いられています。
規定のサイズの紙1000枚を「1連」とカウントします。「コート紙53kg」とは、規定のサイズに作られたコート紙1000枚分の重さが53kgであることを示します。
つまり、同じ種類の紙である場合、連量が大きくなるほど、厚みのある紙だということがわかります。
(用紙の種類が異なる場合には、連量が同じであっても厚みが違う場合があります。)
連量を示すための規定のサイズはJIS規格で定められています
連量を示すための規定のサイズは、次のような種類があります。主に用いられているのが四六判です。
紙の重さ(坪量)を表す単位「g/m2」
単位からもおわかりのように、坪量とは1平方メートル当たりの重量のことを言います。坪量が大きくなるほど、厚みのある紙であることを示します。
「kg」や「g/m2」では紙の厚みがイメージできない!という人のために…
印刷業者では、「kg」や「g/m2」の単位を頻繁に使用しますから、これらの単位から紙の厚みがわかります。しかし、普段このような単位に触れない人は、紙の厚さを比較することはできても、実際の厚さをイメージできないのも無理はありません。
紙の種類 | 紙の厚さ(㎜) | 解説 |
コート53k | 約0.058㎜ | コート53kgは折込チラシで一般的な厚さです。特有のつややかさで写真を美しく見せます。 |
コート58k | 約0.062㎜ | コート紙58kgは、53kgより少しだけ厚手の用紙です。光沢感と質感で写真をキレイに見せてくれます。 |
コート65.5k | 約0.066㎜ | コート紙65.5kgは、しっかりとした手ざわりのある紙。コストを押さえつつ、チラシに存在感を出したい方におすすめです。 |
コート70.5k | 約0.07㎜ | コート紙70.5kgは、存在感のある紙厚。他の紙厚よりも、上質なイメージを伝えられます。 |
マット53k | 約0.058㎜ | マット紙53kgは、マットでいちばんリーズナブルな紙厚。しっとりとした質感と手触りで高級なイメージを伝えます。 |
マット67.5k | 約0.07㎜ | マット紙67.5kgは、コート70.5kgと同等の厚さ。インキの発色が良く、上品で落ち着いたイメージを伝えられます。 |
微塗工48k | 約0.05㎜ | チラシの中でもうすいカテゴリーに入る微塗工48kg は、汎用性に富み、週になんどか新聞折込をするスーパーやドラッグストアなどに適しています。 |
上質53k | 0.062㎜ | 上質紙53kgは、FAXやコピーなどに用いられることもあり、ボールペンや鉛筆などで書きみやすい用紙です。 |
一般的な用紙の厚さ
普段から紙の厚さについて触れていなければ、0.053㎜の厚さの紙と0.2㎜の厚さの紙の違いは理解し難いと思います。
一般的な官製はがきの厚さは約0.23㎜、コピー用紙は約0.09㎜、トレーニングペーパーは約70μm(0.07㎜)とされています。これらの厚さと比較することで、どのくらいの厚さの用紙なのかがイメージしやすくなると思います。
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紙の厚さを決める際のポイント
- 与えたい印象
- 保存の必要性
- 印刷する量(大量印刷なのかどうか)
紙の厚さが与える印象
激安スーパーのチラシと演奏会のフライヤー、会社のパンフレットで使用する紙の種類が、同じということはイメージしにくいと思います。
大量印刷が必要で、高級感を与える必要のない場合には、紙の厚さは薄くても問題ありません。しかし、高級感や信頼感を与えたい場合には、それなりに用紙に厚みが必要になります。
また、クーポン付きのチラシなど、耐久性が求められる場合にも、ある程度の厚みがなければいけないでしょう。
紙の厚さによってチラシ印刷の価格は異なりますから、紙の厚さを変更して料金を抑える方法を提案する場合もあります。しかし、用途や目的によっては、おすすめできない場合もあります。
印刷物はデザインも大切ですが、紙の厚さや質感なども大切になるのです。